王宮の外には愛梨の家、白柳家の車が停車していた。

「愛梨ぃ〜。なんで急に一緒に行くことになったの?」

「昨日よ」

「き、昨日っ?!」

昨日なんて・・・聞いてないし。第一私にも事前に伝えてよ〜。心の準備がっ。

「ほら、乗ってよ友香」

後ろから澪が促す。仕方ない・・・乗ろう。

相変わらず高級だよね。まあ、私の家は車じゃなくて空をかけるペガサスの馬車なんだ。

「さあ、行くわよ。運転手さん、お願いします」

5人で向かい合わせに座る。愛梨が奥で隣が私、私の隣が花恋。反対側に桜と澪。進行方向に背を向けているのは桜たち。