叫びながら逃げる桜も逆の意味ですごいと思うけど?

「ちっ・・・・・・きりねぇな!」

桜は騎士からの攻撃をかわして体勢を整える。

「炎の精霊よ、我が言葉に従え!いでよ、精霊女王ローザ!」

桜の体全体から炎がばばーんっと溢れた。火事にならないようにね?

「桜様。どうかなさいましたか?」

突然、女性の声が聞こえた。なるほどぉ、あの炎自体が女王様ってことなのかな。

「ローザ、あの騎士を排除しなさい」

「御意」

桜の周りの炎は、騎士に襲いかかった。

「そんなものは効かないんですわよ。騎士、精霊をやりなさい」

返事はせずに騎士は桜の精霊と衝突した。でも-

「えっっ・・・・・・?」

おそらく、誰もが桜の勝利を確信していた。しかし、勝ったのはえりかの闇騎士だった。