「そちらからどうぞ、佐藤さん」

「あら、よろしいんですの?では、遠慮なく」

今まで保っていた距離を、ぐっと縮めるえりか。でも、これは愛梨にとって想定内だったようで。

「Dark hammer」

「Water wall」

えりかの手から真っ黒なハンマーが現れ、持ったえりかが愛梨に向けて振り下ろす。でも、愛梨は水の壁でとめた。その拍子に水が辺りに飛び散る。

「きゃっ」

小さく悲鳴をもらしつつ、えりかは体勢を整えた。

「やりますわね」

「そちらこそ」

あーあ、また見えない火花を散らして・・・・・・