『ひとまず様子を見ましょう。桜たちには私から連絡をいれるわ。ま、グループチャットだけれど。あと、それぞれの家に警備体制を整えるように言わないと。王宮もよ？』

「りょーかいっ」

『じゃあ、また明日ね。あ、友香』

「え？どうかしたの？」

愛梨が引き止めるなんて珍しい。必要なことはささっと言っちゃうか付け足すことってあまりない。

『佐藤えりか。あの人の家で何か変なものを感じなかった？』

「えりかの？そうだなぁ、めちゃくちゃ強力な魔力は感じたかな」

『そう･･････気をつけてね。佐藤家が現れた頃、魔族がこちらに来たという噂が立ち始めたの。もちろん、しばらくいてこのごろ勢力を強めただけの普通の貴族という可能性もあるけれど』

「そっか、わかった」

『うん、じゃあね』