「あら、お時間をとらせてしまいましたわね。ごめんなさいませ。そろそろ帰らなくてはなりませんわ。優香、私たちも行きましょう」

ベンチからすくっと立ち上がるえりか。ま、またぼっちにさせないで〜。

「白柳さん、ありがとうございましたわ。あの時、来てくださらなかったら、大変なことに・・・・・・」

「お互い様に、ね?」

にこおっと笑う愛梨。それを見て、えりかも顔をほころばせた。

「それでは、失礼しますわ」

「あ、ありがとうございました」

ペコッと頭を下げてえりかと共に歩き出した。