「狼よけでしたのね」

狼?学園のどこに狼がいるの?

「狼ってなに?」

私の言葉に、えりかはポカーンとした。

「て、天然でしたの・・・・・・それはそうと、夕食の準備ができましたわ。ご一緒しようと思ったのですが、まだ辛いのでしたら寝てても構いませんよ?」

天然ってなに?まいっか。んー、大分治ってきたし、お腹減ったし、行こっと。

「行くよ」

「分かりましたわ。それでは参りましょう」

えりかがオレンジジュースのペットボトルを私から受け取って近くのテーブルに置いた。そして、手を差し出してくる。えりかの手に私の手を重ねた。ぐっと力が入ったかと思うと、私の身体はソファから離れ、えりかの方へ近づく。