「それでは皆様、私たちはこれで失礼させていただきますわ」

えりかが周りにお辞儀をして退場。自然と周りが道を開けた。すご・・・誠凛もいれば、中にはミューナの生徒さえも道を開けている。

「では、失礼」

ささっと歩くえりかに、私は戸惑った表情を作ってついて行く。こんなのには慣れてるからね。でも設定が一般庶民だからさ。こういった場面には慣れてません感をださないと。

正門を抜けると、愛梨並みに高級な真っ黒な車が停車していた。これが、佐藤家の車か。