「んっ、、、っ、、」
夜八時。
駅の近くの公園で
私、佐伯凜 と
皆川佑介 は
「浮気」という行為をしていた。
一ヶ月前に遡る。
八月。
夏休み、真っ只中。
私には彼氏ができた。
元々友達として仲が良く
ちょくちょく遊ぶ仲だった。
好きではなかったが
顔は塩顔で
そこそこイケメンだったので
付き合うことにした。
私は自分で言うのもなんだが、
顔は学年でも三位に入るほど
可愛いと言われていた。
そして地味にプライドが高かった。
夏休みにもなって
彼氏がいないのは
私のプライドが許さなかった。
入学してから
告白されることは
無いこともなかったが
どれも冴えない奴ばっかだった。
だが、
ちょうどよく、彼が現れた。
決して好きではなかった。
ただ、
自分のプライドを
傷つけないために付き合った
偽装恋愛だった。
彼はバレー部に入っていた。
うちの高校でも厳しい部活の一つだ
そして、私は帰宅部。
そのため
私達の会う時間は限られていた
彼の部活のない日に一緒に帰れるのも
月に1、2回しかなかった
運悪く、私達は予定が合わなかった
私は溜まっていた
彼だけじゃ
物足りなかった
だから
他の男と
遊びに行ったりもした
もちろん
ばれないように
そして
今に至る。
私は佑介に彼の愚痴を言っていた
佑介は静かに聞いてくれる
そして
私も彼の愚痴を聞く
私も静かに相槌をうちながら聞く
佑介は私の浮気相手
ということに
抵抗はないみたいだ
なぜなら
誰でもいいからだ
だれでもいいから性欲を
満たしたい
ただそれだけなのだ
私と同じ
この関係が心地よかった
お互い深く干渉せず
性欲を満たしあっていた
だから私はやめられない
この関係を
もちろん
佑介にも恋愛感情は一切ない
ただ
1人になりたくないのだ
誰でもいいから
一緒にいてほしい
一人は
寂しい