｢…お待たせしました。ブラックコーヒーでございます｣


頼んでから数分後、宮垣さんが俺の前に1つのカップを置いた。


中を覗けば、白いカップに映える真っ黒なコーヒーが目に入る。


｢……あ、いい匂い｣


顔を近づけると、湯気とともに香ばしい香りが鼻をくすぐった。