「むふふっ」


「きもちわる…」


「女子に向かって失礼な!」


「女子なんてどこにいるんだ?」


「ここにいるでしょ!その目は節穴かー!」


「はいはい。確かにいたな、小猿が」


「ムキー!」


失礼なことを言われて笑われているはずなのに、ムカつきよりも嬉しさが湧き上がる。


3日振りの隣のクラスは、普段人があまりいないはずのお昼の時間でも、なぜか半数以上の人がいた。


「ねぇ、今日はなんでこんなに人がいるの?」


「さぁ……お前が来なかった2日で急に増えたな」


「ふふ、何かあるのかなぁー」


「そういうお前は、大好きな姉ちゃんのことで何かあったのか?」


「えっ、なんでわかったの!?チョコくんエスパー!?」


「至って普通の人間だ。一緒にいればお前のことなんて大体わかる」


「ふふふっ、実はね!お姉ちゃんが結婚することになったの!」


「へぇ」


「反応薄っ!」


「お前の姉ちゃん知らないし」