君に、笑顔で毎日を過ごして欲しいと願った。
自分に素直であってほしいと願った。
どうか君が、心から笑える日が来ますようにと。


目の前で恥ずかしそうに、けれど嬉しそうに笑う君に、なぜか形容できない感情が込み上げてくる。


「……うん、どういたしまして」


私、どうしちゃったのかな?
悲しくなんてないのに、涙が出そうになる。


「っ、これで!心置き無くエテルニテのチョコを作れるね!」


目に溜まりそうになった粒を拭って、バレないように明るく声を上げた。


「はぁ……ほんと、うちのチョコが好きだな」


またいつものように顔をしかめる彼に、私もいつものように笑顔を見せる。


「ふふっ、だってエテルニテのチョコは最高だもん」


「…なんでそんなにうちのチョコが好きなんだ?」


「んー?前にお姉ちゃんがエテルニテのチョコを買ってきてくれたことがあってね。その時初めて食べたんだけど、

この世にこんな美味しいチョコがあったんだ!って……なんで今まで知らなかったのか後悔しちゃうくらい、記憶に残る味だったの」


「ふーん」


「ふーん、て!何その興味なさそうな感じ!聞いたのはチョコくんなのに!」


「あはは」


「っ、」


もう、さっきからなんなのこれ!