「急に笑って、なぁにー?」


「ふふっ、本当にそっくりだなぁって思って」


「?……あ!もしかして、直樹(ナオキ)さんのこと?」


直樹さんというのは、お姉ちゃんの2つ歳下の恋人。
カフワで出会ったそうで、私はお姉ちゃんから彼のことをよく聞いていた。


「そう。直樹くんも甘い物が大好きだし、梓みたいに可愛い性格の人なんだよ」


「ふーん……お姉ちゃんがそんなに楽しそうに人の事を話すなんて、私も直樹さんに会ってみたいなぁ」


「私と一緒にカフワに行けばいつでも会えるよ?」


「わざわざお姉ちゃんと直樹さんの逢瀬を邪魔するようなことはしないよぉ」


「逢瀬って……全然平気なのに」


「いつかうちに呼ぶ時に会うことにするよー」


「え!?うちに呼ぶって……」


「え?だって結婚の挨拶に来るでしょ?」


「な!?何言ってるの、梓!!」


「あはは!お姉ちゃん可愛いー」


「もう、からかわないで………それで?梓はさっき、何に唸ってたの?」


「ん?あー……ねぇ、お姉ちゃん」


「うん?」


「友達がめんどくさいって、どーゆーことだと思う?」