そう、あの事故は、
その帰りだった。
トラックの荷台から、
たくさんの荷物が転がり落ちてきて、
優也の母と父を押し潰した。
優也は、無傷だった。
そのときの記憶が、
はっきりと残っているせいか、
自分の誕生日を嫌い、
部屋にこもるようになってしまった。