視線を向けた鏡は大海原を旅続ける船の姿。



時折、高い波が襲い掛かるその船には、
土方さんと共に行動を続ける花桜の姿。
 




この物語の果ては、
私たちを何処へと連れて行こうとしてるんだろう。



私は、この場所に一足先に戻って来ることが出来た。


そして、この世界には、
総司も山崎さんも存在してる。




「私……ずっと不思議だったんです。
 幕末にあの日、タイムワープしたのはどうして私たちだったのか」



運命の悪戯といってしまうには、
その言葉はあまりにも軽くて。



かと言って、選ばれて幕末に行ったんだと言い切れるわけじゃない。





ただ私たちは、世界に選ばれた。


何の取柄もない、ただ歴史好きの私が、
何かの運命に導かれるように、気が付いたら誘われてた。




だったら、世界は……この広い場所で私たちに何を求めて、
何を伝えようとしてるんだろう。





そして私は、
その答えを何時見つける事が出来るんだろうか?

この物語が終わる時、
私たち3人は再び、長い旅だったねって笑いあえることが出来るのだろうか?



ふと、そんな風に思う自分を知る。






その答えは、物語が終焉を告げる時、
見つける事が出来る宝物。






目に見えぬ宝物を探しながら、
私はゴールへと続く何かをこの世界で探し続けていた。