なんで本当のことを話そうと思ったのかはわからない。


沙織さんは本当に良い人だと直感で感じたのかもしれない。





その時、こちらに向かって近付く足音。


「遅れてすみません!って…沙織さんと桜って仲良かったんですか?」


「あぁ拓夢!先行っててごめんなさいね。

しっかし桜って本当に良い子ね。可愛いし…

本当、21歳とは思えないわ」


ふふ、と沙織さんが笑う。