「…何かあった?」 少し肌寒かった秋が終わり、本格的に冬が訪れ始めた今日この頃。 学校が終わった後に約束していた喫茶店【カフワ】に少し遅れて行くと、待ち合わせていた彼女の不機嫌そうな顔が目に入った。 「別に…、なんでもない」 「そうは見えないんだけど…」 俺は苦笑しながらコートを脱いで彼女の前の席に座る。