私がその仕事に就こうと決めたのは中学生の時。

きっかけは親戚のお姉さんの結婚式に出席した事だった。

私の人生の中で初めて参列した結婚式は、何もかもが輝いて見えた。

綺麗な花で飾られた会場。

豪華な食事。

ドレスコードに身を包み、新郎新婦の祝福に駆けつけた人々。

そして、何より新郎新婦の優しい笑顔。

親戚のお姉さんはよく笑う、笑顔の素敵なお姉さんではあったけれど、この結婚式の日の笑顔はいつもの笑顔とは違っていた。

結婚式の日の新婦新婦の笑顔を見ていると、二人は幸せなのだと伝わって来た。

一生に一度だけの晴れ舞台。

当たり前の事だけど、この結婚式が二人にとってどんなに大切な1日なのかを理解した気がした。