「───ていうか。
だいたい、お前と別れられるわけないだろ」


え…?


「俺なんかに、信じられないくらい一途だし。
いつもニコニコしてて、すげぇ感じいいし。
…ドジだけど、そこがまたかわいいし」


今まで16年間生きてきて、こんなに誉め言葉を並べられたことない。
それも好きな人から言われるなんて、まるで夢でも見てるみたい。


「───その上、髪までチャッピーの生き写しなんて、どんだけ俺の好みなんだよ」


神様、仏様、小林ケンタさま。
こんなときまで犬が出てくるんですか?。
私は涙も忘れて、思わず吹き出しながら、小林くんに抱き付く。


小林くんは私の髪をくしゃくしゃと撫でると、


「今度は長期契約だからな。
覚悟してろよ」


そう言って私の頬にキスをした。





おわり