「ケルベロス!此処にルークが来たのね?!」

「…ルーク…?…あぁ…あいつのことか…くくく…」


ケルベロスは、不気味に笑うだけで、それ以上は話す気はなさそうだった。

でも、アリアは構わず叫んだ。


「ルークは!ルークは何処に?!」

「仲間思いの問い掛けか…耳障りの何者でもないな。それでは、答えてやろうか?ルークとやらは、もう此処にはいない。彼奴はこの番人が先にある世界の墓場に案内したのだ…彼奴は既に人間ではなかったからな」


くくく…
くくく…


その言葉に、アリアは足元から崩れ落ちそうになった。
けれど、それを抱き留めたのは他の誰でもないコナーだった。


「アリア、落ち着くんだ…相手の言葉の言いなりになっちゃいけない」

「っ!コナーでも!」

「しっ…これ以上、相手のペースに乗っちゃ駄目だ」

「コナー」


そんな会話をしていると突如、バリバリバリっと目の前の地面が割れてきた。
そこに足元を掬われないよう、皆は慌てて飛び退く。