「…っ」

「泣くのはまだ早いよ…今はその時じゃない」

「コナー…」


この二人の間に、一体どんな変化が起きているのか。
他のメンバーにはどうしても量れずにいた。


ただ、この二人が呼応し、互いに共鳴することによって、皆の士気は必然的に上がっていき、どんな敵にでも立ち向かうことが出来た。
そして、確実に敵を捕らえ倒すことが出来ていた。

まるで、二人の間にただならぬ運命の糸が絡まっているように感じるのは、きっと間違いではないだろう。




「くる…っ」



ビュォォーーッ


けたたましい、獣の遠吠えのような叫び声。
それと共に現れたのは、首が3つに分かれた見るからに凶暴な、犬…。

いや、果たして犬なのだろうか…アリアの頭に浮かんだのは、「地獄の番人」そんな言葉だった。


その化物は、妙に調子の外れたしゃがれ声で、くくくっと笑った。
べろり、と真っ赤な舌が見え隠れする。
それがとても不気味だった。