「アリア様、気を付けてっ!何かがやって来ます!」



だんっ
だんっ
だんっ



体ごと引っ張られ、揺れるような感覚。
地面の底から、階段を上がるようにして、何かがやってくる。



キィーーーーーーン



気の遠くなるような耳鳴り。

一行は、耳を塞ぎ身をかがめた。



頭上には、幾つもの火の玉が浮かんでいた。
おぞましい程の、殺気で漲っている。