「瑠斗なら何にでもなれそう」


杠は心から思ってるかのように振る舞うから舞い上がりそうになる。思ってもみないところからの褒め言葉だった。


「夢がないから、将来なりたいこと決まってる奴が羨ましいよ」


本音をぶつけてみると杠は案の定びっくりしていた。
口を開けたり閉じたりして目を泳がせてから俺を遠慮がちに見つめる。

困らせちゃったかな


「夢なくても瑠斗は羨ましい。何でも出来るから、未来が有るから」


「未来?」