「すごく良い写真ですね」

「ありがとう!君の絵も見せてくれないかな?」

「はい、いいですよ」


彼女は表情をきらきらさせながら見てくれた。

うれしかった。

自分の絵をこんなふうに見てくれてうれしかった。


「あれ、これって…」

「ん?」

見ていた絵は、俺が彼女の姿を描いた絵だった。


「そ、それは、えっと…」

やばいやばい!見られたくないやつ見られた。

きもいとか思われたー。


「すごい」

「えっ?」

「すごい!これ私だよね?」

「はい…」

まさかすごいと思われるとは。

「ほしいぐらいだよ」

「それならあげましょうか?」

「いいの!?ありがとう」

スケッチブックに描いてある絵を綺麗に破り、渡した。


すごくうれしそうだった。


描いてよかったなってそう思った。