「ぷはぁ〜!!いいね!」




「あんまり飲みすぎるなよ?


今日はまだ月曜日で、明日も学校なんだから。

バレたらまずいぞ?」





「酒臭かったら明日は行かねぇよ。」






「なんだよ、何かあったのかよ?」







「あぁ。

放課後に屋上で昼寝してたらめんどくせぇ女子に絡まれたんだよ。」







「さすがかよ、モテる男は違うね〜。」








「いや、それがな。


先こうみてえに文句言ってくるんだよ。


うちのクラス委員長だかなんだか知らねえけどよ。


あいつ、クラスが変わってまだ1週間も経ってねえのにクラスみんなの名前を覚えてたんだよ。


それで、綺麗事ばっかり並べてよ。」







「もしかして、学校1の美少女って噂されてる奴?」






「あー。そいつ。」






「お前も、めんどくさいのに目をつけられたな。


あいつは、優等生タイプだからな。



でも、そいつに手は出すなよ。」







「どういうことだよ?」






「ただいまー!」






「おー!心音。おかえり。」






「は!?」






「あ!!


桐崎君…と、夏也!」







「え?」





「何、お前こいつと知り合いなのかよ。」







「あー、言ってなかったな?


こいつは、俺の幼馴染。


心音は、俺の親友でもあり妹みたいなもんだから。」






「まじかよ…。」






あまりの衝撃な事実に俺は頭が真っ白になった。





夏也とは、まるで真逆の性格をしているから信じ難い。






でも、こいつは嘘を言ったことはないからな。





「夏也、まじかよー。」





俺は、机に顔を突っ伏した。






「はっはっはっ!」






夏也の笑い声に、思わず顔を上げてしまった。







「まあ、それでお前が俺と友達をやめるかはお前の自由。



でもな、俺はこいつと縁を切りたくないから。



こいつに関わりたくないなら、俺との縁を切るか?」






「何、軽くそんなこと言ってんだよ。



そんなことで、お前と友達でなくなるのは違うだろう。」






「ならいいけど。


まあ、そんな悪いやつじゃないからこいつとも仲良くしてやってよ。」







「難しいなー…。」






「それより、何?


まだ高校生でしょ!?


なんでお酒なんて飲んでるの?」








「今日はお父さんがいないからって、未成年がアルコール摂取なんて健康に悪いわよ!」






そう言って、心音は2人のグラスを持って酒を下げてしまった。







「はい、あなた達にはこれで十分。」







そう言って、テーブルに出されたオレンジジュースの入ったジョッキだった。