「リセちゃん!リセちゃん!
あそこのお店行こっ!」

ハル先輩に連れられてやって来たのは、路地裏にある小さな雑貨屋さん。

「うわぁ!オシャレ〜!
こんな可愛いお店、あったんですねー!」

あたしが目をキラキラさせながら、店内を眺めてると

「よかった!気に入ってくれたみたいで。」

そう言いながら、フワッとした笑顔であたしを見たハル先輩。

「 ハル先輩!あたしのことはいいんですって!
早く妹さんのお誕生日プレゼント選びましょ?」

「あ、そうだった!すっかりしてたぁ!」

ハル先輩はハッとすると、急いでカゴを手にして店内を物色しはじめた。

しばらくするとーー


「ねぇねぇ、リセちゃん。これとかどーう?
リセちゃんに似合うと思うんだけどー?」

「だからっ!先輩!
あたしのことはいいんですってばー!」

「えー?じゃあ、こっちはー?」

「だーかーらー!」

「あははは!そうだったぁ!」


もうっ!ハル先輩ったら!

真面目にプレゼント選ぶつもりあるのかなぁ?

さっきから、全然プレゼント決まんないよー!

やっぱり、ハル先輩ってすっごく不思議!!


ハル先輩とのこんなやり取りは、それから2時間以上にも渡って続いた。