「あ……......。」

あたしの言葉に、マキちゃんも三島くんもその状況を理解したようで、目線をあたしと同じ方向へ向けた。

「あー。相変わらず、すごい光景ね。」

マキちゃんが少し呆れながら、そう言った。

マキちゃんの言葉通り、少し離れた先にはミカ先輩たちに囲まれたセイくんがいた。

「セイーっ!お先っ!」

三島くんが叫ぶように呼ぶと、セイくんがチラッとこっちを見た。

「あ、アキ!」

「セイくん〜!ボク達今からパンケーキ食べにいくんだー!いいでしょ?」

セイくんの周りをクルクル回って、嬉しそうに話すハル先輩。

「へぇー、あっそ。」

興味なさそうに言ったセイくんの言葉に、ハル先輩は少し悲しそうな表情をした。

「せ、先輩!早く行きましょ?!」

一刻も早くこの場から離れたくて、あたしはハル先輩に声を掛けた。

「あ.....うん。セイくんまたね〜。」

ハル先輩をなかば強引に引っ張りながら、あたし達は学校を後にした。