「リセ!高2と言えば何か分かる?!」

「え、何いきなり!」

「だーかーらー!高2!
あたし的に一番、青春〜〜っ!って感じの学年だと思うんだけどなー♪」

マキちゃんの話す勢いは止まらない。

「だってさ、3年になったら進路のこととかで色々大変そうじゃん?
楽しめる時に楽しまないと!」

「よし!この夏、奇跡起こすぞ!」

一方的に話し終えると、
マキちゃんはあたしの肩をガシッと両手で掴んで目を輝かせた。


「で、でも……あたしなんか...。」

やっぱり勇気が出ないし、怖いよ。

それにセイくんにだって迷惑かけたくない。


「何しょげた顔してんの!
そんなんじゃ上手くいくものも、
上手くいかなくなっちゃうよ?」

「う、うん......。」

「あたし、今年の夏は絶対リセとダブルデートするって決めてるんだから!お互いがんばろ!ね?♡」

マキちゃんはあたしの肩をポンポンと軽く叩くと、ニコっと微笑んだ。