「えぇ?!ハル先輩のこと知らないの?!」

アイちゃんは目をパチパチさせながら、後ろにのけぞった。

「3年A組の "櫻井ハル先輩"
とにかく、顔から性格まで全てが可愛いの♡
セイくんとはまた違った魅力があって、ハマる女子が後を絶たないとか....!」

アイちゃんは、ハル先輩が入っていった教室を見つめながらそう言った。

「え?!あの人がハル先輩なの?!
ウワサでは聞いてたけど、あそこまでの可愛さとは....。」

マキちゃんも、ハル先輩のあまりの可愛さに驚きを隠せない様子。


櫻井ハル先輩...か……。

偶然だったとしても、助けてもらったのは事実だし.....。

近いうちにお礼できたらいいな...。

そんな事を考えながら、ぼんやりとしていると


「マキちゃん!野波っ!」

不意に後ろから名前を呼ぶ声が聞こえた。

クルッと振り返ると、そこには三島くんとセイくん。