おそるおそる席に座ると、セイくんは特に何も言うことなく雑誌を読みだした。

夢じゃないんだよね.....?!

今、あたしセイくんと二人っきりなんだ...。

何か話した方がいいのかな...。

ドキドキ.....。

ドキドキ.....。

あたしはそんな気持ちを隠すようにガトーショコラの本を手に取ると、顔を隠すように本を開いた。

意識しないように気をつけていても、ついつい本の隙間から見えるセイくんの姿に目がいってしまう。

わぁ...かっこいいなぁ.....。

足を組んで目を落とす姿に、あたしはしばらく目を奪われた。

次の瞬間ー


「!!!」


あたしは慌てて本を上にあげて、顔全体を隠した。