君江の言葉巧みなマインドコントロールと、敏也がもともと持ちあわせていた凶暴性。

そのふたつが融合し、磨理子は四肢のすべてを失う。

やがて、敏也は闇のビジネスを始めた。

家を改築し、マジックミラーが付いた小部屋を作り、“ダルマ女”として磨理子を見世物にする。

もちろん、それなりの金を取って。

それだけでは飽き足らず、1回数万円で無抵抗な磨理子と性行為に及ばせた。

世の中にある暗い欲望は底なしで、商売は大繁盛。

君江の言ったとおり、身代金として要求するはずだった1000万を、たった3ヶ月で稼いだ。

その頃、突然敏也の前に君江が現れる。

『娘に会わせて。おいくら?』

この一言しか発しなかったらしい。

小部屋に案内すると、ただじっと、変わり果てた姿の娘を眺めるだけ。

ある日には嘲笑い、ちがう日には泣き。

異様としか表現しようのない母娘の姿。

その数、計4回。

さすがの敏也も、君江のその姿にはゾッとしたという……。