「…夕凪のやつらは?」


そうだ、総長とはいえ、抗争…ましてや応戦なんて勝手に決められない

たしか、夕凪は俺らと一緒で同盟を持たないはずだしな



「みんな喜んで、だと」


嬉しそうにはにかみながら言う棗

その顔が乃愛ちゃんと重なって、まだ少ししか経ってないのに懐かしくなる


「なんで?」


暁月と夕凪が交流することなんて、今まではまだしも、俺らの代では一切ない

なのに、喜んでって…


「俺も夕凪のやつらも、みんなノノのこと大好きだから、そんな大好きなノノが大切してる族は俺らも大切にしたいんだよ」


「「っ!!」」


「それに、暁月は…」

「暁月は…?」

「いや、なんでもねえ」


悲しそうなかおをしてはぐらかした棗に疑問に思うが、無理やり問うわけにもいかない