陸の隣なだけマシかな。


「愛!おはよう」


ちょうど椅子に座ったとき、悠里が教室に入ってきた。


「おはよ」


「ちょっと陸、カバン私の机に置いといて」


悠里は自分のカバンを陸に投げて、私に向き直った。


「話がある。ちょっと来て」


陸だけじゃなくて悠里まで様子がおかしい。


……やっぱり何か怒ってるんだろうか。


…病気がバレた…とか…?


だからよそよそしかったのかな……。


「あの…悠里?」


悠里が立ち止まったのは、人気のない薄暗い渡り廊下。


「日曜日、蒼汰と遊園地行ったんでしょ」


「行ったけど…」


…なんで悠里が怒ってるの…?