「………愛?」


遠慮がちに病室に入ってくる冷。


戸惑ってるみたいだった。


そりゃそうだよね……。


病室に入ったら泣いてるんだもん。


早く泣き止まなくちゃ…。


わかってても、嗚咽がおさまらないの…。


「なん…か、冷には泣いて…る所…ばっかり……見られてるね……」


もう、笑うしかなかった。


「……泣きたかったら泣けよ」


冷はそう言いながら私に近づいてきた。


そして、頭に冷の手が乗っかったのがわかった。


「冷……?」