『齋藤 実(さいとう みのる)です…よろしくお願いします…』
パチパチパチと音が教室内に広がる
あぁ、楽しくない
前だってこうだったさ
もっと僕を喜ばせてくれる学校は無いのか…
咲希「じゃあ、留美ちゃんの横に座ってくれないかしら?えっと…、あと髪が白い子よ!」
留美「………ッ!」
『……?はい、分かりました』
歩いていると誰かがクスッと笑った
僕に向けてではないとすぐに分かった
なぜなら
留美という名前の女の子が唇を強く噛み締めでいたからだ…
僕は何故だろうと思ったが、聞けなかった…
『えっと…………留美?ちゃんだよね?よろしくね!』
彼女はピクリッと反応した
留美「えぇ…よろしく…」
思ったことがある
なぜ咲希先生は留美ちゃんの事を
”髪の白い子”
という特徴だけを言ったのだろう?
他にも髪の長さや窓際の子など
色々あったはずだ
咲希先生には目をつけてく必要がある
咲希「では…!実くんに質問をしましょう!」
別に質問なんてされなくていい
というか、されると困る
桜「はーいはい!実くんってぇ、留美ちゃんの事どう思ってる♥」
少し口調にイラッとしたが
答えることにした
『別に?何とも?』
これがベストな答えだろう
桜「ふーん(ニヤリ)」
桜「じゃあ、留美ちゃんの髪が白いことはぁー?」
はぁ、やっぱり
また白い髪のこと
留美「………ッ」
『別にいいんじゃないか?人間全員同じだったら怖いし』
桜「へー、実くんってぇ”子供ぽくっないね”」
うるさいうるさいうるさい
何がわかるお前に…!!
僕の何が……!!
咲希「じゃあ質問はこれで終わりっ!」
分かったことがある
1、留美ちゃんは、虐められている
2、この教室の女王は早川 桜(はやかわ さくら)
3、また、王は鈴井 虎(すずい とら)
4、この二人は付き合っている
つまり、この二人がこの教室を操っていることになる……
この二人に気に入られなかったら最後…になるらしい
それにしてもあいつらのやり方エグいなぁ
自分でやらず、他の奴らにやらせるなんて……
とても、中学生がやることとは思えない
グチャ……バキ……バシッ……ガシャーッン…
あぁ…とても痛そうだ
でも、僕は助けない
弱虫だから?僕も虐められるから?
違う
僕は虐められてる人を見ると凄く興奮してしまうんだ………