みゆきちゃんの顔を見た途端緊張の糸が切れたように
こらえていたものがどっと溢れた。

「みゆきちゃん……っ」
「ちょっと、実花? どうしたの? なんかあったの!?」

今にも泣き崩れそうなあたしの体をみゆきちゃんが抱き留めた。

「うわっあんた体冷たっ!! 制服も濡れてびしゃびしゃじゃない。
なにやってたの一体。
とりあえず着替えるよ! あたしのジャージかしてあげるから!!」

早口でそう言うとみゆきちゃんはあたしの腕を掴んで歩きだした。