「大変そうだね。俺も手伝うよ」

えぇっ!!?

にこやかに言う彼にまた驚いた。

「いえ、そんな申し訳ないです。
私1人で大丈夫ですから」

さすがに社長に拭かせる訳にはいかない。
人の目もあるし……。

私が、慌てて断っていると
秘書の花井さんがこちらに大急ぎで来た。

「社長。何をなさっているんですか!?」

「何って手伝っているんだけど……」

「そんなのは、清掃スタッフにやらして下さい。
そのために雇っているんですから」

秘書の花井さんは、そう言うと
私をギロッと睨みつけてきた。

ビクッ!!

あまりの怖さで肩が震えた。