うーん…ひとりで帰れるって言ったけど、夜の学校怖っ…!
あたしは廊下に立ち止まってしまった。
「どうせ帰れないと思った。宮田…俺が送って行ってやるから、な?」
声にびっくりして振り返ると、先生が笑顔であたしを見ていた。

その笑顔は、ちょっとだけ格好よく見えた。

あたしは、先生について行く。

先生の服をギュッと掴むと暗い廊下を歩く。

怖くて涙が出てきた。
恥ずかしい…。

そのとき先生が肩をそっと掴んできた。

思わず「やっ…」と声が出て、先生は、「ごめん…」と謝ってきた。