緊張ほぐしてくれようとしたんだ。


「本当ですか? 至難の技ですよ~、私から艶出しは。だって持ってないですもん。あ、京都弁でいいですよ」


私の言葉に堀さんは、人差し指を立てて左右に振る。


「残念ながら標準語で話すよう指示されてるんで。海外や地方の方にわかりやすいように」


なるほど……。

それは、残念。

先輩と同じ年という堀さんは、ずっとニコニコして気さくな感じ。

きっと新郎新婦の自然な表情引き出すの上手だろうな。

フォトグラファーの方って、皆お喋り上手な人ばかりだもんね。