そう思いながらチラッと先輩を見ると、速攻でそらされる。

……先輩、もしかして照れてる?

何で?

もしかして少しは私を女として意識してくれてる?

……してほしい。

しててほしいよ……。


「乾杯しよ。甘口いけたろ?」


「はい」


先輩は、空気を変えようとワインを開けてグラスに注いでくれる。


「まずは、俺達の再会。そして美愛ちゃんの紹介50組達成」


「と、先輩の30歳を祝って」


「「乾杯!」」


最後は、ふたり声を揃えて乾杯!

部屋にグラスの小気味良い音が響き渡る。