せっかく通じ合えたのに、すぐ離れ離れになっちゃう……ついに遠距離恋愛開始か……もろ未知の世界。

しかもいきなり東京-ニューヨークときた。

超難易度高すぎ。

ガッチリ堅い絆で結ばれた二人でも、進撃の巨人よりハードル高いらしいのに。

でもまだ実感なんて湧かない。

だって手を伸ばせばすぐに触れられるんだもん。

先輩の完璧なまでに整った横顔を見つめながらつい私もプチ溜め息付くと、同時に左隣からも溜め息が聴こえてくる。


「……ごめん」


「あ、こちらこそすみません。……どうしたんですか?」


すると先輩は、もう一回溜め息を吐いてみせる。