「俺さ……彼とのこと急かしたりしないで、少しずつ俺の気持ち伝えながら距離縮められたらって思ってた。俺との事に罪悪感感じてほしくなくて、ゆっくり俺に気持ち動いてくれればいい。そして俺を選んでほしい、自分の意思で別れてほしい。そう思ってきた。……でもごめん、もう限界なんだ。
このまま美愛を奪い去りたいくらい。だから一刻も早く別れてほしい。美愛に会う度にもっと近付きたくて、すぐにでも奪い去りたくて、もうワケわかんなくなりそうなんだ。今日だって少しでも早く
会いたくて、急いで帰って来た。逸る気持ち抑えてミーティング済ませて、サロン覗いたらナイス
タイミング! そう喜ぶのも束の間。告られるは、危うくキスされそうになるはで、完璧キレちゃったんだ我慢の糸。美愛のせいじゃないってわかってるけど、怒り収まらなくてごめん。……そりゃ怒り狂うさ、俺が、一瞬でも落とすの遅かったら
キスされてたんだ。焦ってマジ飛び降りようかと思ったくらい。……あ~あ、間違いなく彼に俺の気持ちバレた……別に構わないけど。で、やっと二人きりになれたのに、隣でその男の事考えられてりゃ怒りも嫉妬も爆発するさ。……やっぱ美愛のせいだ。美愛が、こんなにも俺をかき乱すから、最悪にカッコ悪い姿さらけ出すはめになった。……責任取ってくれる? いや、取ってもらう。だから……今すぐ別れろよ」