「ごめん……本当にごめん。俺どうかしてる。君と再会してから、どんどん自分が止められなくなってる。こんなの初めてで……マジ厄介、こんなの俺じゃない。……けど欲しいんだ……どうしても美愛が。俺も二度と諦めたくない、絶対に。……もう限界なんだ」


先輩は、絞り出すような声で話終えると、遠慮がちに抱き締めていた腕を緩め私の左肩と背中に手を当て、少しだけ右側に首を傾げて見つめてきた。

その切なさに満たされた顔を愛しい想いで真っ直ぐ見つめ返すと、涼しげな美しい瞳の中で揺らめく熱い恋の炎は一層燃え上がり、同じく切なさで締められていたこの胸にも恋の炎が点火され、甘く燃え盛るのを感じた。

私は、瞬く間にその恋の情熱に虜にされ、吸い込まれるように目の前の先輩を見つめ続ける。