「そうそう。医者は、病人を診るのが仕事でましてや海の彼女。いつもは、割と落ち着いてる海が、
あんな取り乱して呼ぶんだもん。すっ飛んで来るわよ」


「……母さん誤解。彼女は」


「今更照れない! こちらこそいつも息子がお世話になります。御目にかかれて嬉しいわ。この子こんな顔して中味はシャイな日本人でね、今まで一度も紹介してくれたことないの。ずっといないの一点張りだったけど、やっと尻尾を掴んだわ。溶連菌様々よ。やるじゃん海斗、こんな可愛い上にあんたが会社の子に手を出す甲斐性あったとは。美愛さん、治ったら海が戻る前に一度遊びに来てね」


先輩は、何度もお母さんの弾丸トークを止めようとするが、完無視で嬉しげに続けられ御手上げ状態。

勿論、私に弁解する余地もない。

諦め顔で溜め息を付き、私に両手で謝りをみせる。