この日から、手帳に書かれたあの人の電話番号は消えた。

 もう、必要はないし、いい思い出として、胸の奥にしまっておこう。

 いつかまた、出会えたとしても、それは神様の悪戯か、ただの偶然なのだから。


            - Fin -