神様なんて居ない!!!!

私は涙が止まらない。。。

今日始めて見た涼の顔。

涼はもう平気なんだね。
もう彼女出来ちゃったんだね。
カッコイイもんね。


全部自分がした事なのに……


フラフラと泣きながら歩く私を皆ジロジロ見ている。


どうでも良かった…


やっと家の近くまで来たかと思ったら、なんとヒールが溝にハマり折れてしまった。
私は前のめりになり転んでしまう。


ストッキングは破けて、膝は擦り剥けている。


心が痛い。。。

『やっぱり神様なんか居ない』

そう呟いた。



その時、フッと体が浮いた。
振り返ると涼が居た。


「梓さん、大丈夫?怪我してんじゃん」

そう言って私のスーツの汚れを落としてくれる。

「涼……何で居るの」

可愛くない返事だなぁ、私。

「心配だったから…来ちゃった」

「…………」

「あっ…やっぱり迷惑だったよね。。ごめん。」


そう言って帰ろうとした。