もしかしたら、ひなと同じ高校になるかもしれない。
そんな期待をしていたが、ひなは元々頭がいいわけではない。
中学校のテストでは、よく赤点を取っていて、居残り補習を受けているところを度々見かけていた。

そもそも、小学生の頃から勉強が苦手で、いつもテストの時は、俺がこっそり答えを教えていた。
……これは、小学生だから出来たことではあるが……。

そんな ひなが県内No.2の高校に入学したと聞き、とても驚いた。
俺が知らない間に、ひなはすごく頑張っていた。

きっと、そんなに頑張って入学した高校だから、やりたいことがあったのだろう。

近所だから、突然どこかで会えるかもしれない。と毎日期待しつつ、俺は高校に通っていた。