「……啓……ちゃん……っ」

やっと言葉に出来た。
でも、怖くて 顔を上げられない。
啓ちゃんの表情が分からない。見られない。


すると、わたしの頭の上には大きな手が。

「覚えていてくれて、良かった。」

そう言って、わたしの頭をなでると、その場を離れた。



「……ごめんね。いきなりだったから、びっくりしちゃったよね」

何度も謝ってくる華奈子ちゃん。

「違うのっ、違うのっ!あのねっ」

そして、わたしは 初恋の話、そして 中学生時代のわたしの話をした。