「カフェ探しに行ったのに、まさか アルバイト探しになっちゃうだなんて〜!笑」
「本当ね!でも、すっごく居心地のいいカフェだったね!」
2人でキャッキャして帰路についた。
その時、ブーッブーッと華奈子ちゃんのスマホが鳴った。
「ごめんね、ちょっと待ってて」
そう言って電話に出た。
「なによ、急に。…………え、明日会ってもいいって、やっと決心したのね!じゃあ、伝えておくね!場所は…………そうだね、学食にしよう…………」
電話からの声が聞こえた。
男の人の声だった。
華奈子ちゃんの彼氏さんかな?
…そういえば、華奈子ちゃんに彼氏さんいるのかな?
後ろからかすかに男の人の声が聞こえる。
なんだか、懐かしい声。
「……え?やっぱりやめとく?なにそれ、この意気地無しっ!!」
華奈子ちゃんの声が大きくなった。
電話に夢中で、後ろの人に気付かなさそう。
「……意気地無しで悪かったなぁ!!!!!」
さっきまでかすかに聞こえていた声が、すぐ後ろで聞こえた。
タイミング良く、会話が噛み合っていて、思わず微笑んだ。