それからというものの、彼は今まで以上に勉学に励んでいた。

県内トップの高校の万年トップさんが、さらに勉強していて、隣県の志望大学はS判定をキープしていて、センター試験は満点だった。

「ねぇー、少し点数分けてよ?」

その頃のわたしは、センター試験は良かったものの、記述式が苦手で、とても不安だった。

「やだよ。アイツが頑張ってるんだ。絶対落ちるわけにはいかない。」

好きな人のためになら頑張れるって、こういうことか。

すごいなー。
ひなちゃんって何者なんだろう。

きっと、ただ可愛くてふわふわしてるだけじゃないはず。
だから、この残念なイケメンが小学生の頃から、ずっと片思いしてきたのだろう。

ひなちゃんって子が気になる。


「よーっし!残念なイケメンくんからひなちゃんを奪うために、わたしも頑張ろーっ!」

わたしも、ひなちゃんに会ってみたくて、それからは必死に勉強をした。