万年学年トップの成績の彼が口を挟む。
「ほーら。イケメンなのに、ひなちゃんしか眼中 いや 頭の中にない 残念なイケメンさんが反応したじゃない。」
「その言い方…。まぁ、そうなんだけどさ。」
あっさり認めるんかいっ!
せめて反抗して!ツッこめないわ!
「ったく、お前は本当にひなちゃん、ひなちゃん。口を開けば ひなちゃん。どんだけ好きなんだよ。」
幼馴染みの彼もちょっかいを出す。
「……お前らに、“ひなちゃん”って呼ばれたくないんだけど。口にするなら、せめて“佐野さん”にしてくれ」
「はい出ましたー!俺のひなちゃん発言!」
チッと小さく舌打ちをした彼は、参考書に目を戻す。